…当たり前

「っし…なあ、アイ。俺、あの有名な桜ヶ丘にいけるんだぜ」

インコのアイは小さく小首をかしげた。

…俺のせいで、誰かが泣いてるのを、みたくなかった。


病気が発見されてから、毎日誰かが泣いていて




俺の重荷になっていた。





先生もひどい人だし



クラスも最悪だし…


良いことなんかなかった。


 だけど
俺は、桜ヶ丘でやり直すんだ。

また、みんなの中心にいて


笑いあって

病気の話なんかしない。





俺は、一般男子として過ごして、時が来たら、誰にも迷惑を掛けず





死んでゆく。



これが、俺の最期






「誰も…涙花を泣かせるものか」




…そう






思っていた。