教頭は俺を見て、藤木先生を呼んだ。
「早瀬君、どうしたの?」
「ちょっといいですか?」
俺は藤木先生を南グランドへと連れ出す。
どんどん足を速めていく。一刻も早く、怒りをぶちまけたかった。
休み時間だというのに、南グランドには誰一人でていなくて、かえって好都合だった。
そして、グランドにでて、俺はすぐさま口を開いた。
「なぁ、カミングアウトってなに?」
先生だとか、大人だとか…
今の俺には無関係。今、藤木先生とは、¨人間同士¨で話してる。
先生は、ヒクッと一度つりあげた口紅のついた口を早々と動かし出した。
「ごめんなさいね。時間がなくて…ほら早瀬君、入院してたでしょ?
だから許可が取れなくて…。
でも、よかったでしょう?みんな、あなたに…」
「…んなもん関係ないだろ?!なんで俺に一言も言ってくんねーんだよ!」
「今話したとおり…」
「なんて説明したんだ!」
俺は香水の匂いが漂うそいつにどんどん近づいた。
「…¨早瀬君はエイズ感染者です。皆さん、早瀬君の血には十分気をつけてください¨って…」
「早瀬君、どうしたの?」
「ちょっといいですか?」
俺は藤木先生を南グランドへと連れ出す。
どんどん足を速めていく。一刻も早く、怒りをぶちまけたかった。
休み時間だというのに、南グランドには誰一人でていなくて、かえって好都合だった。
そして、グランドにでて、俺はすぐさま口を開いた。
「なぁ、カミングアウトってなに?」
先生だとか、大人だとか…
今の俺には無関係。今、藤木先生とは、¨人間同士¨で話してる。
先生は、ヒクッと一度つりあげた口紅のついた口を早々と動かし出した。
「ごめんなさいね。時間がなくて…ほら早瀬君、入院してたでしょ?
だから許可が取れなくて…。
でも、よかったでしょう?みんな、あなたに…」
「…んなもん関係ないだろ?!なんで俺に一言も言ってくんねーんだよ!」
「今話したとおり…」
「なんて説明したんだ!」
俺は香水の匂いが漂うそいつにどんどん近づいた。
「…¨早瀬君はエイズ感染者です。皆さん、早瀬君の血には十分気をつけてください¨って…」



