たとえばこんなスクールライフ

障壁で防ぎきったとはいえ、ミーシャさんの体が後方へと滑りました。

「中国拳法…しかも八極拳と呼ばれる流派の技…まさか学園高等部の学生レベルに、これほどの使い手がいるとは…」

確かに、私も二人の強さには驚いていました。

斑鳩君と白虎君の強さなら、今すぐにでもプロのハンターや警護任務者としても通用しそうです。

「世辞はいい」

刀を正眼に構える斑鳩君。

その表情には、いつもの優しい笑みなど欠片もありません。

「御託並べる前に、やる事があるだろうが」

それは白虎君も同様でした。

赤の他人の、しかも悪魔の私なんかの為に、本気で怒ってくれています。

それが嬉しくて、ますます涙がこぼれました。

「さっきの発言を取り消せ、風紀委員。でないとこっちも退学覚悟で、それ相応の怪我を負わせる」