「リリム…僕は長年歌に携わる仕事をしているから知っているんだが…君の歌うその歌は、『Die Melodie der Seele der Sprache』と呼ばれる…一種の魔法なんだ。この世界の言葉に訳すと、『言霊の調べ』といった所かな」
「え?」
予想だにしなかった言葉が下平さんの口から出て、私は目を丸くします。
私が幼い頃から知っていたこの歌が…魔法?
振り向く事なく、下平さんは運転しながら話を続けました。
「君が知っている歌は、それだけじゃないだろう?君自身意味も理解できていない歌も、君は記憶している筈だ…だけど、その歌はあまり人前で歌うものじゃない。いや、人前でなくとも、たやすく口にしてはいけない」
「……」
私に背を向けたまま、そんな話をする下平さん。
彼は一体どんな顔で、その話をしているのでしょう。
「『言霊の調べ』は、周囲の人間や世界そのものに影響を与える、強力な魔法の一種なんだ。リリム、平穏無事に学園生活を送りたいなら、その歌は口にしない事だ。いいね?」
…正直、下平さんの話は半信半疑でした。
だけど、その有無を言わさぬ迫力に。
「…はい」
私はただただ頷くしかありませんでした…。
「え?」
予想だにしなかった言葉が下平さんの口から出て、私は目を丸くします。
私が幼い頃から知っていたこの歌が…魔法?
振り向く事なく、下平さんは運転しながら話を続けました。
「君が知っている歌は、それだけじゃないだろう?君自身意味も理解できていない歌も、君は記憶している筈だ…だけど、その歌はあまり人前で歌うものじゃない。いや、人前でなくとも、たやすく口にしてはいけない」
「……」
私に背を向けたまま、そんな話をする下平さん。
彼は一体どんな顔で、その話をしているのでしょう。
「『言霊の調べ』は、周囲の人間や世界そのものに影響を与える、強力な魔法の一種なんだ。リリム、平穏無事に学園生活を送りたいなら、その歌は口にしない事だ。いいね?」
…正直、下平さんの話は半信半疑でした。
だけど、その有無を言わさぬ迫力に。
「…はい」
私はただただ頷くしかありませんでした…。


