魔力を帯びた…といっても、周囲に影響を及ぼすほどのものではありません。

感情を込めて歌ううちに、知らずこもってしまった魔力。

寂しい、怖い、悲しい、一人は嫌…。

そんな気持ちが内から外へと向けられるうちに、言の葉に乗って流れ出てしまった魔力。

そんな歌を、毎日毎日、断崖の上から奏でました。

自分は孤立している。

自分は一人だ。

誰にも愛されていない。

そう思い込み、嘆きの歌を奏で、どれくらいの時間が過ぎたのでしょう。