姿形が違う存在というのは、どこか不安を煽るものです。

この存在は自分達にとって本当に友好的なのか。

害意を持っているのではないか。

自分に危害を及ぼすのではないか。

勝手に想像し、決め付け、自分から遠ざけるものです。

だって、みんな傷つきたくないから。

痛い思いをするのは嫌だから。

そんな理由で、私は幼い頃から虐げられ、疎まれ、孤立してきました。

仕方ありません。

私の背中には、どんな異種族にもない黒い翼があったから。

私は『悪魔』だから。