ラックが首を横に振りながらため息をついた。



やっぱり、そこは気づかれていたか。

何か…手がかりは……





「あっ・・・思い出した…」



「ヒースどうした?」



ラックの言葉を無視して私は携帯を取り出した。


そしてある画面が映し出された。



良かった…これは使える。





「ヒース。これは?」


ラックが画面を覗いて聞いてきた。




「会場入りする前に冷さんに渡された発信機を角島さんにつけておいたの。
滅多に使うことはないから忘れてたけど」



今、携帯には地図が映し出されている。
スピードを見る限り、きっと車だろう。




「ナイス!ヒース。じゃあ俺らも行こうぜ!」


「えぇ。タクシーでも呼びましょ」