―『やっぱり角島さんいねーよ』


「そう…。今どこにいるの?」



―『1階のロビー』



「わかった。もうすぐ行くわ」


通信機を切ってからすぐにロビーについた。





「加奈!ごめん!俺の責任だ」


会った瞬間に手を合わせて謝られた。




「それより今は角島さんを探しましょう。後、偽名は終わりよ」



責任があるのはラックだけじゃない。
未然に防げなかった私にも責任はあるけど今は反省している場合じゃない。

一刻も早く角島さんを見つけなければ…





「けど、どうする?会場内には手がかりはないみたいだしな…」


「GPSは?」



会場に入る前にGPS付きの携帯を渡したけど…





「それも駄目。たぶん壊されたんだろう」