いつの間にか一気にドライアイスが増えていき周りが見えないぐらい会場が埋め尽くされた。




まさか…!!



私は急いでラックに連絡をいれた。




「怜音!」



―『加奈。どうしたんだ?そんな焦ってる声で』


相変わらずラックの呑気な声が聞こえる。




「角島さんは?!そこにいるの?!」


―『いるぜ。……あれ?角島さん?』


ラックの声色が変わった。



―『加奈。角島さんが…いない』




ーっ!!


私は急いで階段を降りた。




うかつだった。


ラックが傍にいるからって油断していた。



こうやって無理やり連れ去ることも考えておくべきだった。





―『加奈!』


通信機にラックから連絡が入った。