ただ…無駄だと思うだけ。
外面だけの関係。
こんなことをしたって意味ないのにね…
--つまらない学校が終わると携帯が鳴った。
これは、ほぼ毎日のこと。
「もしもし」
―『俺だ。学校は終わったのか?』
「終わりました」
―『仕事があるが、どうする?』
「わかりました。準備をしてから行きます」
電話の相手は冷さん。
電話を切り、すぐに家に帰った。
家につくと鞄をソファーに投げ捨てた。
そして、すぐに仕事用の真っ黒の服に腕を通した。
ロングワンピースだが動きやすい。
そして私の武器を持ち、青いピアスをつけた。
全てを凍りつくすような青のピアスを…
この時から私は『夜藍 月乃』から『ヒース』となった。
太陽はすっかり沈み、辺りは暗い。
薄暗闇の中、私は冷さんのバーに向かった。


