そう言って冷さんは部屋を出て行った。
「はぁ~…まったく珍しい仕事が入ったものね」
「あぁ。まさかこの仕事してて人の命を守るなんて笑えるよな」
ラックは苦笑いをした。
ほんとね…
この力が人の命を奪うのでなく救うためなんて…世も末ね。
私はついクスッと笑ってしまった。
「あっ!」
ラックが私の方を指差して笑いながら驚いている。
「なに?」
「今、少しだけど笑っただろ?」
――ッ!!
「笑ってない!」
私はすかさず否定する。
「いいや。今のは絶対笑ったって!
ヒースが笑ってるとこ初めて見たな」
ラックはニッと笑った。
「笑ったら、やっぱヒースは高校生って感じだな。可愛いよ」


