他の人達は今から教室に戻って謝恩会とかするみたいだけど、そこまで付き合うつもりはない。




本当に終わったのね。



思い出もなにもない学校を出て行こうとしたら、




「つーきーのっ!」


手を振りながらライが走ってきた。



ほんとは名前呼びは禁止だけど他の人は教室に戻って誰もいないし、いっか。




その勢いのままライは私に抱きついた。



「卒業おめでとうー!
俺と結婚してー☆」


「どーも。あと、結婚しないから」



ライの顔を押して私の体から引き離した。



どさくさにまぎれて変なこと言ってるし。




「月乃~、最後の日まで冷たい~」


「ライこそ最後の日まで変なこと言わないで」