情けすぎ…


冷さんまた気付かされるなんてさ。




俺は黙って手を差し出す冷さんの手の上にお金を置いた。



「サンキュー!冷さん。
俺、やっと抜け出せた」


俺は立ちあがってニッと笑う。




俺はもう迷わない--


この…月乃への気持ちは本物だから--




「そうか…」


冷さんはフッと笑って手を引っ込めた。



「なら、ちゃんと話つけて来い!」


「あぁ!」



俺は店を飛び出した。













明日…月乃と、話をつける。


もう…迷いも不安もない。