喋っていると、どんどんターゲットから笑顔が消えた。



「表でどんないい人を演じようとも、あなたは最低」


私は冷たい目でターゲットを睨んだ。



ビクッっと相手の体が怯む。



情けない。



「死ぬ覚悟のない者が人の命を奪うな」



私はワイヤーをしっかり握った。



「さようなら」



私は一気にワイヤーを引っ張る。



本当はここで倒れるはずなんだけど…

反射神経がいいのか、ターゲットがしゃがんでしまって傷が浅くなった。



「ヒィィィ!」


ターゲットはしゃがんで見えない武器に怯えている。



すると私の足元に泣きすがってきた。



「たっ、頼むっ!い…命だけは助けてくれ!金ならいくらでも払うからっ!!」