--月乃side--



ライが私の高校に来た。



目的はわからない。



クラスでは「格好いい用務員さんが来た」という噂で1日中もちきりだった。



そのせいかあの後はまったく何もなかった。



まぁ、そのほうが私にとっては都合がいいけど。




学校が終わると私はすぐに家に帰って冷さんのバーに向かった。



仕事の準備をして--






“カランッ”



私は冷さんのバーの扉を開けた。



「よっ!ヒース」


「こんばんは。冷さん」



私はあいさつをして奥の部屋に入った。



今日は仕事の日。



もちろん…1人で。


私は解約書を冷さんからラックに渡してもらったから。




冷さんは資料を持って入ってきた。