「本気…なのか?」



胸がズキズキと痛む。



「もともと中学を卒業したらなるつもりだったのに冷さんに言われたから高校に通ってただけ」


月乃は俺の気持ちとは反するようにフッと笑った。



「…月乃。この闇(せかい)に入るということは-わかってるんだろうな?」


冷さんがじっと月乃を見つめた。





この闇(せかい)に入るということは、闇に染まるということ。


つまり…命の危険が伴い、なかなか抜け出せれない。



それなりの覚悟と精神力がいる。



周りの空気はいつの間にか少し緊張感が漂っていた。



それでも月乃は呑気にコップにさしてあるストローを回している。



「わかってるわよ。この世界に入ってから覚悟もできてるし、規律もわかってる」