--聖side--



「そういえば、月乃はもうすぐ卒業だな」



いつも通りに冷さんの店のカウンターで飲んでいたら冷さんがいきなり言いだした。




そうか。



俺は隣に座っている月乃に目を移した。










季節はもうすぐ冬になる。



表では高校3年生である月乃はもうすぐ卒業する。



なんか実感ないな。



「そういえばお前、進路どうするんだよ?」


俺は月乃に問いかけた。



月乃の進路の紙を見たが白紙だった。


担任の先生とも話しあっていたみたいだが結局、そのままだ。



「…どうするって“殺し屋”になるのよ」



月乃は目を伏せたまま答えた。



月乃から1番聞きたくなかった言葉。