足達もこればかりは顔が青くなっていく。




「ちょっ、ちょっと!待ちなさいよッ!」


足達は焦って抜け出そうとしているが駄目だ。





「おい。本気なのか?」


俺は静かに口を開いた。



「……」


ヒースは俺の質問には答えない。





「…さようなら。足達さん」



「待て!ヒースッ…!」











“シュッ!”









嫌な音が響いた――



止めようとしたが、間に合わなかった…





俺が声をかけた瞬間、足達は倒れた。



足達の死よりも、目の前で…月乃が人を殺した。



その真実のほうが俺にとっては凄くショックだった。





「……して…どうして殺したんだ?!月乃!!」



学校であることも関わらず俺は叫んだ。