山岸の顔がみるみるうちに明るくなる。
…鎖紺の言葉じゃないけど
いい加減、潮時なのかもしれない。
私はそう思いながら袋を担いだ。
「おい。それどうするんだ?」
「今から冷さんのところに運ぶ。山岸はもう家に帰っていいわよ」
私は冷さんのところへ女を運び調べてもらうことにした。
――翌日――
冷さんに呼び出された。
たぶん、あの女がわかったんだろう。
“カランッ”
「よぉ!ヒース。昨日はお疲れだったな」
冷さんはニッと笑った。
「いえ・・・それよりも素性わかったんですか?」
私は奥のいつもの部屋に通された。


