そして目の前の人物の両手首にワイヤーを巻きつけて宙づりの状態にした。
無論、細工はしてあるから痛みはない。
これで、こいつは下手なことはできないだろう。
「何をするんですの…?」
その人物は口を開いた。
黒いフードをかぶっているから顔は見えないが口調的に女性ね。
ちなみにこの世界には女性のほうが少ない。
私も今までに数えるほどしか出会ったことはない。
「誰を狙っていたの?」
私は静かに問う。
「・・・・・」
答えない、か。
私はそいつのフードをとった。
そいつはいきなりフードを取られたからか目を見開く。
やはり女性だ。


