ピシャっと鎖紺の血が辺りに散らばった。



私の顔にもついてしまった。



「ヒース…」



ラックは切なそうな声を出した。



これで…終わった…



そう思った瞬間、立っていられなくなって膝をついた。



「ヒース!」



ラックが私に近寄ってきた。



「大丈夫か?」



「…問題ない」


と言いたいところだけど鎖紺に刺された傷は浅くないし長時間ほっときすぎた。



さっきまでは気力でなんとかしたが…



もう限界だ。



「…悪いけど肩貸してくれるかしら?ラック」



またラックに助けてもらうのは嫌だけど…



でもラックは安心したように笑って私に肩を近づけた。