いくらまだ殺し屋になって時間がたってなかったとはいえ、鎖紺に大敗したのが悔しくて技を磨いたんだから…



「あなたに褒められても嬉しくないわ」



私は顔を背けた。



すると前から何本もナイフが飛んできた。



スッ…




「綺麗な赤やな、ヒース」



鎖紺はニヤリ笑った。



ナイフは、ほとんどかわしたが1本だけ…ナイフが頬をかすめて血が少し流れた。



私は自分の血を拭った。



久しぶりかもしれない…。自分の血を見たの…



「やっぱ血を見ると興奮すんな~」



鎖紺は1人で私の血を見て楽しそうにしている。



鎖紺は一見普通そうに見えるが殺し屋をしている人間なんてこういうもんだ。