「お前…人が話しとんのに攻撃すんなや!空気よめや!危ないやんけ!」



鎖紺がグチグチ文句を言ってきた。



「知らないわよ。そんなの」



隙があればそれをついて攻撃をする。


タイミングとか空気とかそんなの知らない。



私はまたワイヤーをひいて鎖紺の後ろにあった棚を倒した。



が……それも鎖紺によけられて当たらなかった。



「チッ…」



私はつい舌打ちをした。



手ごわいとわかっていても当たらないのは歯がゆい。



辺りには血のむせるような臭いが漂っている。



「にしても…ほんまヒースは強くなったなぁ。俺は嬉しいわ」


ニッと笑う鎖紺。




そりゃそうよ。