「“孤独”だ。あいつが殺し屋の名前を決めるときにたまたま店にヒースの花を飾っていてな、月乃に意味を教えると『ヒースにする』ってな」



孤独…

本当の1人…




「なぁ、聖。今の話を聞いてでも月乃のことを本当に好きといえるか?」



―!!



「月乃はずっと孤独がいいわけじゃない。きっと心のどこかでは孤独から逃れたいと思っていると思う。

だからって“好き”という気持ちが同情や慰めからきているもんなら…もう月乃には近づかないほうがいい」



…確かに、普通ならそう思うかもしれない。



親に愛されず、孤独に生きてきた過去を見れば誰でも。