周りにはわかるような態度をとった覚えはないんだけどな。



「普通ならわかんねーよ。だけど、俺にはわかるに決まってんだろ。お前の“足りないもの”を見つけた俺ならさ」



冷さんは得意げな顔で言った。



「そっか」


確かにそうかもな。



「なぁ、知ってっか?月乃の“ヒース”の意味を」



冷さんの顔が少しまた陰った。



「あいつのコードネームの意味?」



そんなのものがあるのか?



「あいつの名前は英名でヒースっていう花の名前なんだ。花言葉がなんだかわかるか?」



俺は首を横に振った。



悪いがそういうのには俺は疎い。