「…数年前にも鎖紺はヒースの前に現れた。

あいつの腕を見て仲間にほしい、とな。
だが鎖紺の組織は裏で有名でヤバいからヒースは断った。

当時はあっさり諦めたんだが…今、再び現れた」






「今回もヒースは断ったが前みたいに鎖紺は帰らなかった。

聖は気づいていたか?
鎖紺達が毎日、月乃を…ヒースを監視していたことを」



俺は首を横に振った。



そんなこと、全然気づかなかった。



月乃がイライラしていたのはそのためだったのか…?



「月乃は予感していたんだ。何かが起こると。

そしてあの夜に事件は起こった」



「事件って…?」