冷さんは目を逸らした。



「…月乃に言われたんだ。
『これは自分の問題だから手を出さないで』と。

聖…最後にここで見た月乃のこと覚えているか?」



「あぁ…」



「お前、あのときに『月乃の変だ』って言ったよな?

…あの時に俺は月乃に伝言と頼まれごとをされたんだ」



!!



確かに、あの夜は月乃はおかしかった。



まさかあの後にいなくなったのか…?



「冷さん。最初から話してくれよ」



俺の頭は混乱してどういう状態なのかわかっていない。



「あぁ。
…まず、月乃が消えたのは…鎖紺に連れ去られたからだ」



「鎖紺?!」



しかも連れ去られたって…