「傷、まだ痛むんか?」


鎖紺は私の腕を指差した。



私の左腕はご丁寧に包帯が巻かれしっかり処置されていた。



「別に…」


私は目を逸らした。





「悪かったな。撃ったりして…

しっかし驚いたわ~。あんだけの人数連れて行ったら大丈夫やろうっと思ってたら、ほとんど相手にしやがって」


鎖紺は頭をかいた。



「一部の見とった奴は驚きを通り越して少し怯えっとったぞ。『冷血の花は噂以上だ』と」



「そう」



あの時は死ぬ覚悟までしてしていたからハッキリした記憶はあまりない。





「にしても…なんで倒した奴らは殺さんかったんや?」


じっと真剣な顔で鎖紺が見てきた。



「なんの話?」