「ここはどこなの?」



「ここは俺の基地や。
ほんまはお前を客室に通したかったんやけど上層部にはお前の存在を知らしたくなくてここに運んだんや。堪忍な」



上層部ってことはこの組織のトップには私の存在は知らせてないんだ…



少しホッとする。






「…どうして私を殺さなかった?」

私はキッと鎖紺を睨みつけた。






私が撃たれた時、殺すのには絶好のチャンスだった。



なのに何故わざわざ私をここに…




鎖紺はニッと笑いだした。



「俺の目的はお前を“殺す”んやなくて“仲間”に入れることや。お前を殺してしまうのはもったいない」




それを聞いて、殺されたほうが良かったかもしれないと思った。