・・・自分でもわかってる。
確かに今日の私はいつもと違う。
いつもなら、いきなり飛び出さない。
それに、今の私にはターゲットの血がついている。
いつもの私だったら、こんなヘマもしないのに…
「……」
私も何も言えなくて沈黙が流れる。
「腕あげたな。ヒース」
その沈黙を破ったのは……
「こんなところに来てまで何の用なの?…鎖紺」
はぁ~っと私は何度目かわからない、ため息をついた。
暗闇から出てきたのは今1番会いたくない人物、鎖紺だった。
「おい…こいつ誰だよ?」
隣にいたラックは怪訝そうな顔つきで私に聞いてきた。
それに気がついたのか鎖紺はラックのほうを見た。


