「そ…そりゃあそうだよな!あは、ははは…」



なんだろ・・


この良かったような残念なような微妙な気持ちになった。




そういえば・・・


月乃の泣いている表情が脳裏を一瞬よぎった。



あれは、夢だったのか?


月乃はいつも通りだし。






「あ、ナイフの男は?」



「男は山岸が倒れた後に私が始末したわ。死んではいないけど重症ね。
冷さんにそいつの身柄を渡したから、あとはあいつの素性を調べるだけ」



「そうか。・・・悪かったな、迷惑かけて」



任務中にもヘマやったし、最悪だな。



笑って言ったが心の中では少し落ち込んだ。





するとキッチンから音がしなくなった。





「…ごめんなさい」


ヒースはポツリと呟いた。



言われた意外な言葉に顔をあげると月乃はキッチンで顔を伏せていた。