そこに書いてあったのは……
『蒼空へ
これを読んでいるって事は里依に聞いたんだね。
いきなり別れを告げてごめんね。
今まで素直になれなかったけどこれだけは言えるよ??
あたしと蒼空は小さい頃からずっと一緒だったよね。
何をするにも一緒で、いじめられてた蒼空を助けるのはあたしの役目だって思ってたのに…いつしか蒼空に背も抜かれて男らしくなっていったね。
その頃から蒼空の事が気になっていったんだ。
だけど思いを伝えてられなかった。
高2の夏に蒼空に告白されたときすっごく嬉しかった。
それで付き合って周りの友達やあたし達の両親も公認の仲になったよね。
蒼空と出会えた事本当に誇りに思ってます。
小さい頃から蒼空の事ずーっとだいすきなのは変わらない。
だけど大切なもの、守りたいものができました。
それはもっと大切な人からもらったもので絶対に守りたいと思ったものです。
こんな事しか出来ないあたしを許して下さい。
蒼空、最後に言わせて下さい。
幸せになってね。
由季より』

