「猛?」
猛に追いつきたくて、いつもみたいに後ろから抱きつく。
覗いた顔は、辛そうで、苦しそうで・・・いつものような強気な顔じゃなかった。
猛??
どうしたの?そんな顔をさせてるのは私??
「猛・・・ここ座って!」
ぐいっとひっぱり近くにあったベンチに座らせる。
不思議そうな顔をして私の顔を見る。そんな猛にかまわず思いっきり抱きしめる。
「澄子??」
「猛・・・大好きだよ。今までで一番好き」
「・・・」
「もう、猛しか見えないよ・・・」
「・・・・か?」
立って抱きしめているから、猛のか細い声が私の胸に響く。
「何??」
「本当か?」
こっちも見ずに言う猛。・・・可愛い
本当にきまってるよ。本当に猛のこと好きなんだからね?
「本当だよ!それに・・・猛が・・・他の人の所なんかいかせないでしょ?」
今日はうぬぼれたい。うぬぼれても・・・いい??
「フッ。当たり前」
いつもの強い声に変わって上を向く。さっきまでの悲しそうな顔じゃなくて、いつもの意地悪に笑う猛。
うん、やっぱりこっちの方がいい。
「お前が胸、押し付けてくるからヤりたくなった。・・・責任取れよ?」
えーーー!?
立っている私の無防備な太ももに手を伸ばす。
「ひゃ!!」
朝からー!?
「嬉しそうじゃねぇかよ」
といいながら唇を重ねる。
「ん・・・」

