無口なDarling



気まずいながらも部屋に戻ると、中居さんが夕食の準備を終らせていた。


猛は浴衣を着ていて、すごく色っぽい。


私も猛が入口に用意してくれた浴衣を着たけど、色っぽさのかけらもない。


どうしていいか分らずに、うろうろとしてしまう。そんな私に猛が声をかけた。


「座れよ。」


「あっはい!」


なぜか敬語になって、猛の向かい側に座る。


あれ?ハシがない・・・


「澄子。お前こっち」


猛は自分の席の隣をポンポンと叩いた。


私のハシや取り皿は猛の横に綺麗に用意がされていた。



え?怒ってないの??


わざわざ隣に用意してもらったの??


とりあえず猛の横に移動して、猛を見る。


「・・・ごめんなさい。」


素直に謝る。だって私が悪いんだもん。


「謝んな。聞きたくねぇよ」


っと私の方を見ずにそう言った。



「お前にはごめんとか言わせたくない。」


「猛・・・」


なんて優しい人なんだろう。なんでこんなに優しいの・・・


一人意地になってた私がバカみたいだよ。


「・・ごめんなさい・・・」



「だから・・「すっぴん!!」


「・・は?」


「猛にだけは、すっぴん見られたく無くて・・・それで・・・」


言っちゃった・・・


「はぁ?」


うう。すっごい呆れてる。



「そんな事かよ?」


そんな事!?そんな事じゃないよ!猛が泣きそうな私の顔を持ち上げる。


「だって、猛の前では完璧でいたいんだもん!」


頬を両手で包まれて、視線に犯される。


「あほ。」


チュ


触れるだけのキス。一瞬、ついばむような。