無口なDarling


「ん~?この前はたしか、ミニーちゃんとミッキーのラブラブな写真立てだよ!二人の写真入れようと思って!」


・・・それ絶対スグル先輩が欲しいものじゃなくて、自分が欲しいものだよね。


まぁスグル先輩は優しいからいいのかな?


おバカな親友は放置し、真剣に猛へのプレゼントを選ぶ。


悩みぬいた上、キーケースにすることにした。この前見たらすっごい汚かったから。


シンプルな形がすごく気に入った。猛は毎日って良いほどバイクに乗るから一番持つものだと思うし・・・


予算はオーバーだったけど、これなら絶対喜んでくれるよね。



猛の誕生日まであと一週間。ドキドキして眠れない!



___________




「猛~」

教室でバイクの雑誌を見ている猛の肩に抱きつく。


「あ?」


猛は振り向く事もなく返事だけをする。



「ね!ね!猛の誕生日どうする!?」


「・・・・別に?」


しれっと応えながらも、今度はちゃんとこっちを向いてくれる。

猛の綺麗な瞳が私を写す。


「私の家来ない!?ケーキ、食べよ?」


「・・・手作り?」


笑顔の私に対して猛はちょっと真剣そうな顔。



「・・・・ちッ違うよぉ?」


ちょっと手作りしようかなぁ・・・なんて思ってたんだけど、聞くって事は嫌ってことだよね・・・


「ふーん。」

再び下を向いて雑誌を読み始めてしまった。


「美味しいケーキ買ってくるから!ね!うちで食べよ?」


「いいよ。お前んち行く」


「決まり♪」


誕生日はちょうど土曜日だし!ゆっくりできるよね。