あれ。よかった!騙されてくれた?
それからは無言だったけど家まで送ってくれた。
「ありがとね!」
「おう」
バイクから降りようとすると腕を掴まれる。
「きゃ!」
バランスを崩した私は猛の胸の中にダイブ!
きゃ~!
「たっ猛?」
絶対今顔真っ赤だよぉ・・・
猛の顔がキスする角度になって、私の唇を覆う。
「・・・んっ」
キスされるのは嬉しいんだけど、ここは家の前だから!!近所に見られちゃう!
「たけ・・や・・・ん!やめてっ」
「なんで?」
吐息がかかるくらい近くで話してくる。
「なんでって・・」
恥ずかしくて俯いてしまう。
「・・・あっ・・・そ。じゃあもうしねぇよ」
え??
「悪かったな。勝手に迎え来て。安心しろよ。もうしねぇから」
ちょっちょっと待って!誤解してる!!
「たけ!「じゃあな」
ブォン!!!
「猛!」
違うの。違う。
迎えに来てくれたのも、キスしてくれたのも嬉しかったよ。
すごくすごく嬉しかったよ。
「たけ・・る・・」

