無口なDarling



・・・そんなのごめんだな。




みかん野郎?そんな男に渡してたまるかよ。



今ならまだ間に合うし。



俺は心に決めて、バっと芝生の上から立ちあがりとりあえず教室に戻った。



告白?んなのさせねーよ。



「猛早かったな?ちょうどHR終わった所だぜ?一緒にかえ「悪りぃ、ちょっと用事あんだわ」


賢の言葉を遮り、カバンを持ち教室を出ようとした。



そして、澄子の教室へ行こうとするとその前に俺の教室に澄子が姿を見せた。



なんでこいつが俺の教室に?


“今日告白する”



・・・マジかよ?みかん野郎と俺、同じクラスかよ。




どいつだよ、



分かんねーよ。



大体みかんに似てる男なんていねーだろ。





「・・・ちょっと・・・いい??」



澄子の綺麗な声がそう言った。




俺はそんな姿を見たくなくて澄子から目をそむけ、目を瞑った。



「ねぇ、いい?」



その声と共に、肩に温かいぬくもりが生じた。