無口なDarling



「ほら」


カバンを渡すと、ありがとうと言って走って行った。



「ハッ、普通カバン落とすか?」


もしここに居たのが俺がじゃなくて、みかん野郎だったら少し喋れたのにな?


そんな風にあいつの恋を何故か応援している自分がいた。



なんでか最近楽しいかもしれない。



あぁ。暇潰しができたからか?それなら澄子に感謝しなきゃな。


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「昨日の~!大成功だったよー!」


その次の日は、例の秘密の作戦が成功したと大喜び。・・・だからどんな作戦だったんだよ!




その後は結局、秘密の作戦には触れることはなくどんな手を使ったのかを俺は知ることが出来なかった。



「・・・みかん野郎と喋れたのか?」




なんだよ、昨日俺とだって喋っただろ?その事はノータッチかよ。



・・・って何言ってんだ?俺。一々男と喋った位で大騒ぎするわけねぇじゃん・・・




今の瞬間、自分にある感情はなんだったのか・・・



俺は、今分かることは出来なかった。