「ねー!!昨日すれちがったよねー!!ここらへんにいたのかな!?」
次の日俺は何を思ったか、またこの死角にいた。
もちろん植木ごしにはあの女二人が恋愛話に花をさかせている。
昨日?みかん野郎がここにいた??なんで俺、見れなかったんだよ。
みかんと言われる面を見てやりてーな。
「でもみかん君1年で一番格好よくない!?先輩とかにも人気あるし~!」
は?1年?やっぱこいつ1年なのかよ。俺のクラスにはいねーよな?
しかし、みかんに似てて1番格好いいってのは無くねーか??
好きな男だからって1番はいい過ぎだろーが。
「でもね、昨日駅で女の子といるの見たんだぁ・・・ちょっとショック。」
本当に落ち込んだように声のトーンが落ちた。
「彼女・・・かな・・・でも彼女いないって聞いたんだけどなぁ」
別に彼女じゃなくても駅位一緒に歩くだろーが。
・・・女といるのをみてこんなに落ち込む澄子って女。
・・・俺もこんな風に誰かが俺の事を想ってくれれば何か変わんのか?
「フッ。それは無いな。」
俺女を好きになんねーんだから誰かに好きになってもらうなんて無理な話だよな。

