秋華祭当日。


まさか、
この日が最悪な日になるとは
思ってもいなかった。


そう・・・この日が
きっかけに、

あたしとあなたは
互いにすれ違った。


秋華祭は無事に終わり、
皆は帰りの支度をしていた。


あたしはまだ教室の後片付けが
残っていた。


「あたしがやっとくから

彩はもう帰っても大丈夫だよ」


「本当・・・?大丈夫?一人で?」


彩はあたしを心配して、
あたしを見る。


「うん、大丈夫!

だから彩は彼氏と
帰りなよ♪」


笑顔で言うあたしを見て彩は。


「ありがとう!


空、本当にありがとね!」


彩はそう言うと、
荷物を持って去っていった。


彼氏が教室まで
迎えに来てるのに、


待たせちゃダメだもんね。


さてと・・・
あたしも早く終わらせて

帰らなきゃ。



2時間後。



「ふー・・・
とりあえず、終わったぁ・・!!

帰ろうっと」



きっとあたしは
その日彩と一緒に
帰らなくてよかったんだと思う。



きっと・・・



「ねー・・・啓」



「・・・!?」



あたしは思わず隠れる。


「本当に
言わなくていーの?」


え・・・・!?
相手の声って・・・


この前、長瀬先輩に告白した、

学校のアイドル的存在の
山崎さん・・・・!!


なんで二人共
話してるの!?


「別に・・・。
まだ言う必要ねーから」


何が・・・・!?

何が言う必要ないの!?


「そんな事言ってると・・・

・・・に・・・とら・・・よ」


き・・聞き取れない!!


もっと
近くにいかなきゃ・・・


あたしは
思わず壁の反対側にいる
二人の方を
覗いてしまった。


「・・・・・!!?」


そこには・・・。

長瀬先輩と山崎さんが
キスをしていた。