「えっ?う、うん」
あたしが頷くと、亮は手元の皿にあったサンドイッチをパクっと食べた。
「…すんごい美味い!」
亮があたしに笑顔を見せて言った。
あたしも自然と笑顔になった。
あたしはそれから全ての料理を運んで、椅子に座った。
「じゃ、あらためて。真依誕生日おめでとう」
「ははっ……ありがとう!」
二人で料理を食べて、亮が美味しいって言ってくれる。
このとき、たしかにあたしは幸せだった。
……だけど、これからのことを考えたとき……やっぱりこれじゃいけないって思った。
このままじゃ……きっと亮も傷つけてしまうから。
「……あのさ、亮?」



