涙が愛しさに変わるまで



亮は窓の外を眺める。



沈黙する観覧車内。



「……ねぇ、真依?」



沈黙を破ったのは亮。



ただ亮はずっと窓の外を見たままあたしに話しかけた。



「なに?」



「……1ヶ月後、真依誕生日でしょ?また会おうよ」


あたし……誕生日なんだ。


「いいよ」



「じゃあ詳しいことはメールするね」



亮はどこか寂しげにずっと窓の外をみていた。



亮……亮は優しいよね。



あたしの悪いところすべてを受け入れてくれる。