こころは、ずかずかと畑に押入りそこを突っ切ると、
その背後に茂る藪を目指して進んで行った。
ならされた地面に小粒の足跡が撒かれていく。
そして服装の利を活かして、
彼女の膝上ほども高さのある竹の垣根を、
器用に越えてしまう。
僕は今更ながら門で出会った時の、
ちょっとした違和感に納得した。
いつもスカート姿しか見せないこころがジーンズを履いている事。
それも彼女にはお世辞にも似合っているとは言いにくい、
幅広のストレートタイプだ。
僕はそのシルエットを、どこかで見た覚えがある。
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