休日の夕方、このバスに乗る人は少ない。


道々徐々に客は降車して、
終点へ向かう人は自分一人。

ついに味方を失ったような、尻と足のだるさだけが残った。

ビル群を抜けたバスは、快調に田舎道を走り続ける。


よく見慣れた自分の学校。

この大学に所属する、ある教授に学びたくて、
必死になって受験戦争を生き延びた。


それが今や、

監獄かそれよりもっと酷い場所にしか見えない。

いつか派遣バイトで送られた、家具屋の倉庫と像がだぶった。


入学初日のあの晴れた心とは真逆の気持ちで、

逃げたい心を押さえ付け、門を潜る。