「フッ…負けず嫌い」 『もう!うるさ…』 ギュッと何故か背中に手が回って抱き締められた。 『なお…くん…?』 突然の事にびっくりして声が途切れ途切れになってしまう…。 「本当…昔から負けず嫌いで、怖いのに…泣きたいのにいつも我慢してたよな…」 直くんの声が何故か苦しそうに聞こえる…。 どうして? 暗いせいで表情が分からないのがもどかしい…。 抱き締められたまま、顔に手を伸ばす。