先生がいた。

「先生!結婚式いつですか?」

やっと聞けた。
今まではこの言葉がのどにつまって全然言えなかった。

「ん~~?内緒。」
「ひどぉい!せっかく祝ってあげようと思ったのに。」

本気で泣くかと思った。

「ひ・み・つ。」
「やだやだやだやだ!いつですか!?」

別に知らなくても生きていけるけど、先生の事を知らないでいることが嫌だった。

「そんなにかぁ?まぁ秋ぐらいかな。」
「秋か・・・。なんか、もうすぐですね。」
「まぁね。」

何で今まで言ってくれなかったんだろう。
言ってくれてたらこんなに好きになっていなかったのに。