以前のように会うこともなく、各々がそれぞれの道を進んでいた。



翔はあれから、東京に旅立った。HIVの治療に専念するためには東京が一番環境がいいと理由だった。



あの頃のようにみんなで騒ぎ合うことなくなったが、時間は流れていく。



時折、堅は翔のことを思い出す。でも自分から連絡をすることはしなかった。