「波を見ながら考え事をするのが好きだって話だよ」 たけるが穏やかに口にする。 「仲良くてもまだまだ知らないことが多いんだな」 堅がため息混じりにつぶやく。 思い思いを声にしながら、波打ち際をだれとなく波止場の方へ三人は向かって歩く。