陽に照らされた潮の香りが、夜風に乗って優しく鼻に触れる。
不安な気持ちとは裏腹に波は穏やかに繰り返す。



「とりあえず、一回りしてみましょ〜」
裕哉が歩き出し、堅とたけるもついて行く。




「どこかしら?ってか、大丈夫なのかしら、翔くん」
あえて裕哉が言葉にすると、より一層堅は翔が心配になった。