まぁ、

今は両親が離婚して、

父親と二人暮らしだけど。



と言っても、
家にいながら、会話なんて1年に3回程度だもん。



どうせ、

親なんてそんなもんでしょ。




…でも、一応分かってる。

私はどっかひねくれてる。


人に対して

諦めとか
落胆とか

そんなのはもう

どこか通り超してる。


だからもう
どうでもいいの。

こんな
面倒臭い話は―。





「―…い、

…おい…

香織っ!」



私はやっと
我に返った。

私は今、
中学からの付き合いである聡(さとる)と、
高校のクラス表を見ているところだった。




「…ん?」



「ん?じゃねぇよ。


肩叩いてもぼーっとして
全然気付かねーし。


柄にもなく考え事すんな。


気持ち悪りぃー」





「あぁ……

そんなぼーっとしてたのか私。



…いや、なんか、
入学式とかって、普通親来るじゃん?

うちの家は当たり前のように
いつも来ないからさ」





「香織…。



…んなこと言ったって、
俺だってそうじゃん。



香織がそんなこと言うなんて
らしくねぇよ」




「らしくない…かぁ。



まぁ確かに、そうかも。



てかそういえば
聡の家も複雑なんだっけ―。


なんも考えずに言っちゃった…。


ごめんっ」